人 沈まない太陽と釣りの時間 沈まない太陽が地平線からのぞいてる冷たい大地で釣りをする。 ここは水の上を穴のあいた軽い大地が広がっている。 大地の下はどこまでも青い水がつながっていて そこには小さなきれいな魚が無数に住んでいる。 少し離れたところでぼくたちの釣りを、何者かがのぞいている。 だれも音を立てずに過ぎて行く釣りの時間。 人動物
人 視線を感じて 植物図鑑を片手に写真を撮ろうと出かけた紳士は ふとうしろに視線を感じました。 振り返ると大きな婦人がいてその肩には真っ白い猫がいました。 視線はその猫のものでした。 声も出さずに紳士を振り返らせた猫は ただじっと目を合わせるだけでしたが その紳士のことがとても気になるようでした。 人猫
人 湧き水 ある湖のわき水がとびきりおいしいから 毎日それを汲みに行きます。 今日はそのわき水のところまで行ったら ふと誰かがこちらを見ているように感じました。 もしかするとそれは、その湖のある森の精ではないかしら? そう思いました。 人
人 小さな姫といとおしい時間 夢の時間はあっという間に過ぎて行くから たいせつに過ごさなくちゃいけないね。 何でもない毎日、 なんでもない出来事、 そして、やさしいぬくもり。 ひとつひとつたいせつに。 人猫
人 お祈りの日 今日は、お祈りの日。 木にこんな飾りをするのはむかしから伝わるおまじない。 お祈りがちゃんとかなうように。伝わるように。 お祈りのちからはすごいのよ。 だから、真剣にやらなくてはいけないの。 人
人 昨日みた夢 夜、寝ていたらふと目が覚めた。 すると天井にぽっかり穴が空き、美しい星空が見えた。 その穴からするするとなにやらひもが下りて来て 何も考えずにそれをつかんだらそのまます〜っと体が浮き上がりそうになる。 あれ?だれかが足を押さえている? 友達のポチだ。 ぼくが上にいかないように押さえてくれているんだ。 と、そう思ったとき、目が覚めた。 人犬