人 星が落ちて来た日 バチバチと大きな音がして振り返ったら星が落ちてきました。 このあと地球にぶつかった星は地球を少しずつ変えていきました。 星とともにやって来た目には見えないさまざまな変化は 気がつけば大きな変化となり それらの変化が落ちた星のせいだと気づかれないまま 続いていくのでした。 すべてはだれにもわかることのない計画された出来事。 人動物
ヒツジ この地の果てに木を植える ここより先は真っ白で何もない世界。 この地の果てに木を植えます。 木は味気ない白の世界に少し波紋を起こします。 何もない世界を眺めているこの子たちは わたしの世界の住人で わたしは彼らの世界の住人です。 世界は重なり合ってあるけれど それぞれにひとつづつきちんとあるものなのですね。 真っ白な世界の持ち主は誰? それはたぶん、それを見ているすべてのみんな。 ヒツジ人植物
人 無人島へ 大きな木をくりぬいてぼくが作った丸い船。 大好きな君と丸い海に漕ぎ出そう。 小さなかばんに詰め込んだのは ぼくの着替えと君のおやつ。 無人島がいつでもおいでと待ってるね。 しばらくふたりで島で遊ぼう。 ぼくたちは無限の自由な時間の中でなんでもやることができるけど 着替えすらいらない君はもしかするとぼくよりもっと自由なのかな?(笑) なんてにっこりちらりと思ってみるよ。 人動物犬
人 つた つたを取りに行く。 使い勝手の良い少し大きめのかごを編むため そして、今年の豊作を願う祈りのリースを作るため。 つたは最初、それぞれに巻き付いている木から離れるのが イヤだと言った。 だけど、そのうち大切に使われるのなら かごになるのも別にいいのではないかと思い、 神様との橋渡しとなる祈りのリースになるのもまた価値のあることだと 考えを変え、はらりと木に巻き付いた力をゆるめたのでした。 人植物
人 あなたの足下のずっとずっと下にある世界。 そこには水もあり、植物もあり、そして生き物もいる。 ある時、その世界の人が水たまりでさらに下の世界の人と通信していた。 世界は幾重にも重なって、たとえそんなことは知らなくても そのようになっていてただただ境界線もなくつながっているのだそう。 人動物