花飾り

勇ましいライオンのたてがみにもかわいいお花を飾ってみましょ。 お花はだれの心もやさしくしてくれるものね。 勇ましく強い心がやさしい向きに使われるように。

星降る時

降り注ぐ星は、小さく軽くそしてやさしく どこから降ってくるのかもわからないくらい高い高い そして、遠い遠いところからきらきらきらめきながら降って来る。 わたしのところに 草原のシマウマ親子のところにも

はじめまして

その生き物は、草原でひとりで暮らしています。 だけど、心優しい彼は草原の外に暮らす人や動物たちともお友達。 今日は家の納屋で生まれたミミズクの子3羽を連れた親子がやってきました。 「お母さんミミズクにこの子たちをあなたに紹介してって頼まれてやってきたの。 はじめまして、どうぞよろしく!」 「自分で飛べるようになったらあなたにまた会いに来るでしょうから、この草原のことを教えてあげてね。」 「この子たちのお母さんは、またあらためてご挨拶に来るって言っていたわ。」 やさしい風の吹く草原で静かに始まるこれからの物語。

イバラを超える

足下に大きなとげが無数についたイバラがあるので はだしのわたしはどうしましょう?と、困っていると ふわりと空(くう)からだれかが現れ わたしの手を取りこう言いました。 「大丈夫、そっと浮かんでごらん」 そんなこと、できるのかしら? と思ったけれど、なんとなくやり方がわかり ふわりと宙に浮かぶことができました。 わたしは、イバラを超えそろりと下りようとしましたが さらに手を引かれ、高く高く舞い上がったのでした。

天使がそばに

天使は目には見えません。 だから、ほら、例えば本を読んでる時もそっとうしろでやさしくぼくを見てくれているかもしれないでしょ? 一人の時もどこかでぼくを見ているかもしれないって思うのは、自分にとってもなんかいいんだなあ。

飛ぶ種屋さん

ここは飛ぶ種を分けているお店。 といってもお金もなにもいりません。 欲しい人にほしいだけ飛ぶ種をあげる気前のいいお店。 きょうは、山から牡鹿がこっそり人に化けてやってきました。 なんでもある小さなお山が、なぜか裸ん坊になってしまったそう。 そこで、またもとのお山になるように種をもらいに来たということで とりあえず今回は一度根着いたら千倍に増えるという種を今ある分だけあげることにしました。 きっと、彼が住んでるお山が困ったことになっているのでしょう。 あしたは、植えてすぐ次の日に生え、そして、普通の木より百倍速く成長する木の種を用意しておきますねと約束しました。

月の交信

言葉もなしにふたりは静かな夜の世界で過ごします。 月から満ちるおだやかなイメージは、遠いところにいるふたりにもスーッと届きます。 山の上の湖面に映った細い月。 水に土に空気に広がる月のイメージ。
架空の生き物

ネムの木の精

ネムの木がふわふわのピンクの綿のような花をいっぱいにまとってる。 よく見るとその中に妖精が見える。 ほら、あなたにも見えるでしょ?

満天の星空の下で

吸い込まれそうな満天の星空。 しんと静まりかえり澄み切った空気。 心許せる君と一緒に ずっとずっとこうしていたいうつくしい夜。

絵を描けば

今日はヒコーキを描いてみたよ。 ともだちのネコたちもぼくが描くのをずっと見ていたよ。 ヒコーキってどんなだったかな? 羽根や窓はどこについていたっけ? 夢中になって描いてたら、ほんとにヒコーキに乗ってる気分になっちゃった。
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