カギ
あるひとりぼっちのさみしい夜、
ふわりと天使がやってきた。
片手にカギを持って、わたしににっこりほほえみかけたよ。
そのカギはいったいなに?
ときいたら、
あなたにあげるためのもの
と、こたえたよ。
なにのカギ?
ときいたら
もっているだけで、あなたに必要な扉がすべて開くカギだよ。
とこたえて、ぱっと消えちゃった。
そこまでは夢だと思ったけど、
朝起きたら、
やわらかな布団の上に小さなカギがあるのをみつけたよ。